2020.10.13

「勝手BYOD」がもたらす本質的リスクとは何か?

店舗サービス業では、約80%以上の従業員(アルバイト・パート含む)が個人のスマートフォン、私用SNSアプリなどを使って業務情報のやり取りをした経験があると回答しています。(はたLuck調査)

 

 

その主な理由が急なシフトの調整依頼や業務における引き継ぎ、キャンペーン情報の共有などです。しかしほとんどの企業では、業務における個人のスマートフォンと私用アプリの利用は原則禁止とされており、店舗内へ端末の持ち込みも不可となっています。

 

ではなぜ、店舗では従業員のスマホと私用アプリを利用しなくてはならないのでしょうか。
「会社から禁止されているのは分かっているが、リアルタイムに情報共有や報告を求めたい場合、店舗でそれができるツールが他に無いのだから仕方がない」というのが店長の本音でしょう。実際、店舗内の情報共有ツールはまだまだ紙が主体で、スマホが使えないとなると、大学ノートや店舗PCから印刷した指示書を壁に貼るなどし、確認のハンコを押すといったアナログな運用をしなければならないのです。これでは、情報共有にリアルタイム性が無く、しっかりと情報が伝わっているのかを把握する術がありません。店舗規模が大きな食品スーパー、ファミレスなどでは、ひとつの情報を全員に周知させられるまで数日かかったりと、店長にとってはかなりの業務負荷になっており、情報共有だけで多くの時間を取られてしまっているのです。

 

また小売業で言えば、年間52週のマーケティングによって、特売商品の売り場作りや売価変更、欠品確認、好調売り場の共有など本部からの指示への対応と報告が毎週の業務として課されています。店舗には非正規雇用のアルバイト・パート社員が多いため、会社支給のPCやスマホ等の十分な電子デバイスが無く、その業務指示や報告を「紙や口頭」でやるしか無いのであれば生産性は上がりません。その不便さに耐えられず、現場では業務に個人のスマホを活用するという「勝手BYOD」が広がってしまっているのです。

 

しかし、この行為は本部からすると、情報漏洩リスクやハラスメント等の問題をはらんでいます。個人端末に店舗情報が残ってしまっている状態で、端末を落とされたり、無くされたりした時に、本部として情報の管理ができません。また、私用アプリによる個人への連絡や業務に関する指摘がハラスメントと捉えられる可能性もあり、人事部のアルバイト相談窓口には各種ハラスメントへの相談が後を絶ちません。
さらに辞めた従業員のスマホに店舗の情報が残り続ける事にもなり、こうなると情報管理はほぼ不可能、あまりにも危険な状況です。つまり店舗内における「勝手BYOD」の本質的な問題は、私用アプリを使われることで、企業側の情報漏洩リスクマネジメントが適切にできない点にあります。これがいわゆる「シャドーIT」問題です。

 

コントロール不可能なこの状況を打破するには、単に従業員の私用アプリの使用を禁止するだけでは不十分で、その代替ツールを用意する必要があります。会社公認の業務用アプリを導入し、企業側が情報漏洩リスクをマネジメントできるような環境下で、現場の利便性・業務効率化を進めるための「BYOD」にしていけばよいのです。

 

数多ある業務用アプリの中から導入ツールを選ぶときにもポイントがあります。
事前に以下のような点を確認するとよいでしょう。
 
・企業の管理画面で全ての情報を追跡することができる
・スクリーンショットなど情報漏洩に繋がる可能性のある行為に対し警告ができる
・個人端末に情報を残さないよう制御がかかる
・退職者IDの削除が可能(スタッフ情報が個人IDで管理されている)

 

このようなツールであれば、企業側のリスクマネジメントが可能になり、店舗では安全なBYOD活用で業務の効率化・生産性向上に繋げていけると思います。