2020.04.08

Afterコロナ時代の店舗サービス業の経営変革について考える①

新型コロナウイルスが猛威を振るっている中で、店舗サービス業、特に飲食業における影響は甚大です。なんとか、1社でも多くの、お客様から愛される店舗サービス業の会社に生き残って欲しい。そんな思いを込めて、元組織コンサルタントとしてこの事態を考え、Withコロナ、Afterコロナ時代の店舗サービス業の経営変革について発信していきたいと思います。
 

新型コロナウイルスがもたらす問題と企業の方向性

 
①長期戦を覚悟し「事業再生」と考え、中央集権の組織へ
新型コロナウイルスとの戦いは、抗体が発見され、ワクチンが製造されるまでの約1年から1年半という長期間に及びます。その戦いが勝利に終わっても、その後すぐに経済が復興するかは定かではありません。さらにそのぶん、長期戦に挑まねばならないということです。
まずはウイルス感染拡大を防ぐために行動する必要があり、店舗サービス業は、そのための店舗運営、経営体制を構築することが求められます。これは、これから起こる環境変化に対応するためのゼロリセットを意味します。「事業再生」という視点で経営体制、仕組みを考えなければなりません。これまでの店舗拡大モデルで、組織が縦・横に分化し肥大化しています。しかしこれからは本社主導の中央集権を強化し、組織をフラット&コンパクトにして、迅速な意思決定と行動ができる体制にし、この危機に対応することが必要なのです。
 

②短期的には、赤字拡大を抑制する
感染爆発を起こさないよう、外出やイベントの自粛が強く要請されるため、飲食業を中心とした店舗は一定期間の休業を選択し、店を開けるほどに赤字が拡大する事態を避ける必要があります。また、これを機に不採算店舗を閉め、社員を集結させて店舗運営にあたる、人材不足で雇用していたアルバイトの選別を行い人件費を抑制するなど、出費を極限まで下げることが、短期的には必ず必要になります。もしくは店舗で提供していた商品をECで販売する、デリバリー対応などすることで、店舗の収益構造を変えて売上を確保することも可能です。
 

③店内での感染防止を徹底する
感染防止のため「3つの密」を避けるよう要請されていますが、特に店舗サービス業は人が集まり、感染リスクが高いと考えられてしまいます。よって、店舗でのソーシャルディスタンス(社会的な距離、個人間の距離を保つこと)が求められ、顧客間の距離や衛生面の向上が求められています。レジへの並び方、席配置の仕方、満席にさせないコントロール等、「距離を取る」ことで安心感を生むことができます。また、飲食業は完全予約制などの施策で席数をコントロールし、感染防止対策をするなど、お客様を不安にさせない、安全・安心の徹底が不可欠です。
 

④客数減少による店舗の統廃合、組織の統廃合を進める
大企業を中心にリモートワーク、在宅勤務が推奨され、オフィスに通勤する人が減少しています。よって、1日当たりの来店客の減少・売上の減少を予測した、店舗の統廃合・本部組織の再編・店舗運営の人数の適正化が必要になります。また、その環境下で売上をあげるための付加価値の提供、粗利・営業利益を確保する店舗運営方法の見直し、人件費の適正化が求められます。特に、コストの大部分を占める人件費を如何に低減できるか、IT化を促進して生産性を高め、省人化を進める事が求められます。